昨今の感染症等の広がりによる生活への影響を考えるとき、新しいリノベーションスタイルの必要性が見えてきます。

ある著名な建築エコノミストによると「ウイルスに対する防御的な空間思想がもっとも反映されているのは、HACCP対応型の食品工場ではないか」という見解があります。

ただし、当ホームページでも繰り返し述べていますが、HACCPはハード面よりもむしろ食品製造過程における危機重点管理システムであって、ソフト面でのウエイトが大きいのです。

しかし、そのシステムには一般建築にも応用できるところが多々あるのではないかと考えています。

そこで私たちはこのHACCPの理念を応用した、新しいリノベーションスタイルが提案できないかと考えてきました。名付けて『Bio・リノベーション

それは建築における、デザイン・構造のつぎにくるものとして考えてよいでしょう。もちろん、HACCPの場合と同様に建物の衛生管理システムをアシストするものとしての位置づけはかわりません。

さて、その『Bio・リノベーション』は次の3つのステップによってすすめられます。

・Step-1 動線計画:ゾーニング

・Step-2 換気計画:換気方式の選定

・Step-3 素材・機種選定:内装材、空調・衛生設備の選定

また、重要なことは『Bio・リノベーション』はひとつの手段であって、常に変化していくものだということです。それは、固定観念にとらわれず、必要なアイテムをネットワーク上で構築していくことがよりベターだと考えているからです。

HACCPのゾーニング手法とは

HACCPにおける換気設備の要件